
サルカンタイ・トレッキング完全ガイド:ルート、標高、地図と持ち物
サルカンタイ・トレッキングは、モジェパタからマチュピチュまで約72 kmを4日間か5日間で歩くルートです。最高地点は標高4,630 mのサルカンタイ峠で、富士山より854 mも高い場所です。許可証は不要で一年中歩けます。ベストシーズンは5月から9月です。
- 72 km
- 4日間か5日間
- 4,630 m
- サルカンタイ峠
- 6,271 m
- サルカンタイ山の山頂
- 不要
- 許可証、一年中歩ける
サルカンタイ・トレッキングとは
サルカンタイ・トレッキングは、インカトレイルに次いで有名なマチュピチュへの歩きのルートです。サルカンタイ山をまわり込んで高い峠を越え、雲霧林とコーヒー畑を抜けて、遺跡のふもとの町アグアスカリエンテスまで下ります。
サルカンタイ山の標高は6,271 mで、クスコ地方で2番目に高い山です。ケチュア語で「荒々しい山」といった意味があります。地元の村の人々にとっては山の神「アプ」で、峠ではいまもガイドがコカの葉を供えます。
このルートのいちばんの特徴は、とても大きな下りです。2日間で、むき出しのモレーンと氷の世界から、ランやタケが茂りオウムが飛ぶ温かく湿った森まで下ります。これほど短いあいだに多くの気候帯を歩けるルートは、ペルーでもほとんどありません。
1日ごとのルート
ほとんどのグループは5日間で歩きます。以下は私たちが歩く日程です。4日間コースでは3日目と4日目をまとめるため、チャウジャイには泊まりません。
- 1日目 ウマンタイ湖早朝にクスコを出てソライパンパ(3,900 m)へ。標高4,200 mのターコイズブルーのウマンタイ湖まで登り、山が目の前に見えるドームに泊まります。
- 2日目 サルカンタイ峠いちばんきつい日です。4,630 mまで登ったあと、標高2,900 mのチャウジャイの山小屋まで長く下ります。約22 km。
- 3日目 コーヒーの里川沿いを歩いてルクマバンバへ向かう楽な日です。地元の家族のもとでコーヒー体験をして、午後は温泉かジップラインを楽しめます。
- 4日目 リャクタパタインカ時代の古い道を登ってリャクタパタ遺跡へ。ここで初めてマチュピチュが見えます。その後は線路沿いにアグアスカリエンテスまで歩きます。
- 5日目 マチュピチュ夜明けに遺跡へ上がり、ガイドと一緒に見学します。そのあと列車か車でクスコに戻ります。
サルカンタイ・トレッキングの地図
- サルカンタイ・トレッキング(ウマンタイ湖への往復を含む)
- 鉄道。最後の区間は線路の横を歩きます
- 川
- 1ソライパンパ3,900 m、歩きはじめ
- 2ウマンタイ湖4,200 m、1日目に往復
- 3サルカンタイ峠4,630 m、2日目
- 4ワイラクマチャイ下りのあとの昼食
- 5チャウジャイ2,900 m、2日目の宿泊地
- 6ルクマバンバ2,000 m、コーヒーとドーム
- 7リャクタパタ2,700 m、マチュピチュが見える
- 8イドロエレクトリカ線路沿いの道の起点
- 9アグアスカリエンテス2,040 m、4日目の宿泊地
© OpenStreetMap contributors

4日間と5日間、どちらがいい?
| 4日間 | 5日間 | |
|---|---|---|
| 2日目の宿泊地 | ルクマバンバ(途中は車で移動) | チャウジャイの山小屋 |
| リャクタパタ | 3日目に訪問 | 4日目に訪問 |
| いちばん長い日 | 約18 km | 約22 kmの日が2日 |
| ペース | ややハード | ゆったり。コーヒーや温泉の時間もとれる |
| 向いている人 | 体力があり日程が限られている人 | ほとんどの人。とくにこの標高が初めての人 |
迷ったら5日間がおすすめです。泊まる標高は同じですが、峠のあとの1日の距離が短くなります。サルカンタイ・トレッキング5日間と4日間コースもご覧ください。
標高と標高グラフ
峠の標高は4,630 mで、富士山より854 mも高い場所です。それでも岩登りはなく、道は幅の広い石のジグザグ道です。ただ、体がいちばん強く高度を感じるのがこの高さです。
サルカンタイ・トレッキング5日間の標高グラフ
富士山、3,776 m
- 1モジェパタ2,900 mクスコから車で
- 2ソライパンパ3,900 m歩きはじめ
- 3ウマンタイ湖4,200 m1日目
- 4サルカンタイ峠4,630 m2日目、最高地点
- 5チャウジャイ2,900 m2日目の宿泊地
- 6ルクマバンバ2,000 m3日目、コーヒー
- 7リャクタパタ2,700 m4日目、マチュピチュが見える
- 8イドロエレクトリカ1,900 m線路沿いの道の起点
- 9アグアスカリエンテス2,040 m4日目の宿泊地
- 10マチュピチュ2,430 m5日目
大切なのは、歩く標高と寝る標高のちがいです。いちばん高い場所で寝るのは1日目の夜で、約3,900 mです。その後は毎晩低くなるので、最初の夜を無事に越えれば、いちばん大変なところは終わっています。
高山病と高度順応については、マチュピチュとクスコの標高の記事で詳しく説明しています。
1日ごとの距離と歩行時間
| 日 | 区間 | 距離 | 歩行時間 | 最高地点 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ソライパンパ、ウマンタイ湖、キスワラニヨック | 約6 km | 5時間 | 4,200 m |
| 2 | キスワラニヨック、サルカンタイ峠、チャウジャイ | 約22 km | 9時間 | 4,630 m |
| 3 | チャウジャイ、ルクマバンバ | 約16 km | 6時間 | 2,900 m |
| 4 | ルクマバンバ、リャクタパタ、アグアスカリエンテス | 約22 km | 9時間 | 2,700 m |
| 5 | アグアスカリエンテス、マチュピチュ | 約6 km | 5時間 | 2,430 m |
合計約72 km。時間は休憩を含み、グループがゆっくりのペースで歩いた場合の目安です。
長いのは2日目と4日目です。2日目は標高、4日目は距離が理由で、最後の約10 kmは線路沿いの道です。平らですが単調で、終わってから「4日目が思ったよりきつかった」と言う人がたくさんいます。
サルカンタイ・トレッキングの難易度
私たちの評価は「きついけれど技術はいらない」です。岩登りの場所はありません。大変なのは1日目と2日目の標高と、何時間も続けて歩くことです。
- 出発前にクスコ(3,400 m)か聖なる谷で、最低でも丸2日は体を慣らしましょう。 どんなトレーニングよりも効果があります。
- 鍛えるのはスピードより歩く時間です。 本番で履く靴で、登り下りのある5〜6時間のハイキングを何回かしておきましょう。
- 馬は本当に助かります。 1日目と2日目の歩きはじめで乗馬用の馬を借りられ、湖や峠への登りに使えます。
ベストシーズンと天気
乾季は5月から9月です。空が澄み、道が乾いていて、氷河がいちばんよく見えます。4月と10月もよい時期で、人も少なめです。11月から3月は雨が多く、とくに雲霧林のあたりはよく降ります。
| 時期 | 日中 | 1日目のキャンプの夜 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 5月〜9月 | 晴れ。谷では18 °Cくらいまで上がる | 氷点下 | 乾いていて晴れが多い。6月と7月がいちばん混む |
| 4月と10月 | 変わりやすい | 0 °C前後 | ときどきにわか雨。人は少なめ |
| 11月〜3月 | 雨と霧が多い | 寒くて湿っぽい | 森はぬかるみ、峠は雲の中のことが多い |
インカトレイルとちがい、サルカンタイは2月も閉まりません。一年中歩けます。ただし峠ではどの月でも雪やひょうが降ることがあるので、防寒着は必ず持っていきましょう。

ガイドなしで歩ける?
ガイドなしでも歩けます。 サルカンタイには許可証もガイドの義務もなく、道沿いでは地元の家族がテント場や山小屋を貸しています。払うのは、モジェパタの検問所でのウマンタイ湖の入場料20ソルだけです。
ただし、自分で手配することは思ったより多くあります。朝4時のソライパンパへの送迎、5日分の食事か食事付きのキャンプ、マイナス10 °Cまで対応する寝袋、そして霧が出たときに峠で道を見つけることです。1日目から2日目の途中までは、携帯の電波がほとんど入りません。
ツアーなら、7 kgまでの荷物はラバが運び、食事は用意され、高山病のサインに気づける人がそばにいます。料金の差は、多くの人が思うより小さいものです。
持ち物リスト
基本は重ね着です。峠では氷点下になることがあり、2日後にはバナナの木のあいだをTシャツで歩いています。自分で背負うのはデイパックだけで、ほかの荷物は馬が運ぶダッフルバッグに入れます。
- マイナス10 °C対応の寝袋。 いちばん寒いのは1日目の夜です。私たちのところでレンタルもできます。
- 履き慣らしたトレッキングシューズ(溝のしっかりした靴底)と、キャンプ用のサンダル。
- 重ね着の服:保温性のある下着、フリース、ダウンジャケット、レインジャケットとレインパンツ。
- 峠用のニット帽、手袋、ネックゲーターと、それ以外の区間用の日よけの帽子と日焼け止め。
- 虫よけ。 3日目からは、刺す小さなブヨがいます。
- 長い下りのためのトレッキングポール(先にゴムキャップを付けて)。
- ソルの現金を1人400〜600ソル、細かいお札で。道中ではカードが使えません。
- パスポート。 列車とマチュピチュで必要なので、デイパックに入れておきましょう。
サルカンタイとインカトレイル、どちらにする?
2つのルートはまったく性格がちがいます。インカトレイルは歴史の道で、遺跡が次々に現れ、太陽の門からマチュピチュに入ります。サルカンタイは景色の道で、氷河、より高い峠、ジャングルへの移り変わりが見どころです。
| サルカンタイ | インカトレイル | |
|---|---|---|
| 許可証 | 不要 | 必要。数か月前に売り切れることが多い |
| 最高地点 | 4,630 m | 4,215 m |
| 日数 | 4日間か5日間 | 4日間、ショートコースなら2日間 |
| 2月の閉鎖 | なし | あり(整備のため) |
| マチュピチュへの着き方 | アグアスカリエンテスから | 歩いて太陽の門から |
希望の日の許可証が売り切れていれば、サルカンタイが自然な選択です。定番ルートと比べたい方はインカトレイルもご覧ください。許可証の仕組みはインカトレイル完全ガイドで解説しています。
クスコへの帰り方:列車か車か
マチュピチュのあとの帰り方は2つあり、どちらを選ぶかで料金が大きく変わります。
- 列車。 午後の列車でアグアスカリエンテスからオリャンタイタンボへ行き、そこから車でクスコへ。到着は19時30分ごろです。楽で、ワイナピチュやマチュピチュ山に登る場合はこちらしか選べません。
- 車。 線路沿いを約10 km歩いてイドロエレクトリカまで戻り(14時30分までに到着が必要)、そこから車で約6時間半かけてクスコへ。到着は21時30分ごろです。安いですが、長い1日になります。
列車の種類や駅については、クスコからマチュピチュへの行き方で詳しく説明しています。
サルカンタイ・トレッキングの料金
私たちのグループツアーは、4日間が300ドルから、5日間が310ドルからです(帰りが車の場合)。帰りを列車にすると料金が上がります。送迎、ガイド、キャンプ、食事、荷物を運ぶ馬、マチュピチュの入場チケットが含まれます。
- ウマンタイ湖の入場料:20ソル。検問所で現金で払います。
- 乗馬用の馬:希望者のみ、1回の登りにつき100〜130ソル。
- コカルマヨ温泉:往復の送迎込みで50ソル。
- チップ:義務ではありませんが、ガイド、コック、馬方さんに渡すのが一般的です。
サルカンタイのツアー
サルカンタイトレッキング 5日間5日間 · 上級最低料金 $310
サルカンタイトレッキング 4日間4日間 · 中上級最低料金 $300
ラグジュアリー・サルカンタイ 5日間5日間 · 中上級最低料金 $1340
よくある質問
サルカンタイ・トレッキングの距離はどのくらいですか?
5日間コースで約72 kmです。ソライパンパからマチュピチュまでの距離です。4日間コースは、峠のあとの一部を車で移動するため短くなります。
サルカンタイ峠の標高は?
峠は4,630 mで、富士山より854 m高い場所です。サルカンタイ山の山頂は6,271 mです。
サルカンタイ・トレッキングに許可証は必要ですか?
必要ありません。 人数制限も許可証もありません。払うのはウマンタイ湖の入場料20ソルだけで、マチュピチュには入場チケットが必要です。
ガイドなしで歩けますか?
歩けます。 ただし送迎、食事、宿泊、道探しはすべて自分で手配することになり、マチュピチュではどちらにしても公認ガイドが必要です。
いちばんいい季節はいつですか?
乾季の5月から9月です。6月と7月がいちばん混み、5月と9月はバランスのよい時期です。
どのくらい寒くなりますか?
1日目の夜、標高約3,900 mでは、6月から8月に氷点下になります。マイナス10 °C対応の寝袋を用意しましょう。
インカトレイルよりきついですか?
より高く、より長いルートで、峠の標高は4,215 mに対して4,630 mです。どちらも技術はいりません。大きく左右するのは、体が高度にどう反応するかです。
途中で電波やWi-Fiは使えますか?
1日目の朝から2つ目のキャンプまでは、ほとんど電波が入りません。そこでWi-Fiを買えます。3日目からはたいてい電波が入ります。
このガイドの確認方法
このガイドは、私たちが毎週これらのルートを案内する中で見ていることをもとに書いています。料金、時刻表、ルールは下記の公式サイトで確認しました。
このページで紹介しているサルカンタイ・トレッキング4日間と5日間は、私たちが販売しているツアーです。距離、標高、料金は私たちのツアーの実際のデータで、上記の日付に確認しました。
最終確認日:




















